日本人元妻が離婚後子供連れ去り【米国人元夫-父親が日本で裁判】「息子を引き渡せ!」→家裁は請求退け 日米の法・親権の考え方・ハーグ条約が複雑に絡み合う

2017/09/11   -

米国で離婚をした米国人男性の父親と、日本人女性の母親の間でトラブルとなっている。離婚後、母親の日本人女性が息子を連れて日本へ帰ってしまったことに、父親の米国人男性が反発。息子の引き渡しを求めた裁判を日本で起こした。

【社会】米国男性の請求退ける 息子連れ去り審判で富山家裁

まずはニュースを見てみよう。

離婚した日本人女性(48)が息子(13)を無断で日本に連れ帰ったとして、米国人男性(50)が女性を相手取り息子の引き渡しを求めた審判で、富山家裁(原啓一郎裁判長)は「(息子の)現在の平穏な生活を奪い、意思に反する」などとして男性側の請求を退けた。決定は5日付。

男性の代理人弁護士によると、平成20年に米国で離婚し、ワシントン州の裁判所で、男性が息子の「監護者」となることや、男性と女性が合意しない限り転居しないことなどを明記した養育計画を定めていた。

家裁決定では、計画でいう監護権は国内法上の監護権とは意味が異なることから、男性は「日本法上の『監護者』には当たらない」と指摘。引き渡しが「未成年者の福祉に反する」と結論づけた。

via 米国男性の請求退ける 息子連れ去り審判で富山家裁 - 産経ニュース

国際結婚の後、様々な理由から離婚に至ることもある。今回のニュースは米国で離婚をしたケースだ。米国人男性の父親と、日本人女性の母親の間でトラブルとなっている。
簡単に言うと、離婚後、母親の日本人女性が息子を連れて日本へ帰ってしまったことに、父親の米国人男性が反発。息子の引き渡しを求めた裁判を日本で起こした。

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富山家裁の判断は、男性側の請求を退けるというものであった。父親の主張通りに父親へ息子を引き渡すことは息子の平穏な暮らしを奪うこととなり、これが息子の意思に反するという判断だ。

父親の米国人男性は米国の裁判所において、息子の「監護者」となることや、母親の日本人女性が合意なく転居しないことを明記した養育計画を定めていた。合意した内容を母親は破っている。この点について家裁の決定は以下の通り。

米国の裁判所で定めた養育計画でいう監護権は、日本国内法上の監護権とは意味が異なる。つまり男性は「日本法上の『監護者』には当たらない※」と判断された。また、父親への引き渡しが「未成年者の福祉に反する」と結論付けた。

また、母親が自身を監護者として指定するよう求めたが、それは却下した。
親権については記事内、またはネット検索にて探してみたものの確実な報道がなく分からない。子供や両親にとって非常にプライベートな部分なので深追いは避けることとした。

 

※日本で意味するところの『監護者』については以下のサイトを参考にして欲しい。身の回りの世話等をする、と言うとわかりやすいだろう。

親権者と監護者は、どうやって決める?|All About

いらすとや

 

クランキー通信の見方・コメント

クランキー通信の反応は… 

日本人との国際結婚をした後の離婚が引き起こす問題については、日本人も米国人もよく知っておかねばならない。以下は在日米国大使館のWEBサイトから引用したもの。
国際離婚の解決の難しさを物語っている。

日本におけるアメリカの親権決定書の限界

離婚しようとしている米国籍の親は、子の親権に関するアメリカの裁判所の決定書が直ちに日本国内で有効とはみなされないことを理解することが重要です。 日本国内で海外の裁判所の決定を有効とするためには条件を満たさなければなりません。
アメリカの単独親権決定書は、日本の法律では一般的には形成判決と呼ばれるもので、単に関係を定義するものであり、米国籍の親元に子を戻す作為または執行を命令するような給付判決ではありません。米国籍の親は、アメリカの 裁判所の決定を日本国内で有効とするためには、日本人弁護士の支援が役に立つと思われます。ただし、これは長い手続きの最初のステップに過ぎず、必ずしも良い結果がでるとは限りません

via 日本での離婚 | 在日米国大使館・領事館

関連書籍

 

同じく在日米国大使館のWEBサイトから、よくある質問のコーナーを引用する。親権を与えることについての考え方が、日本と米国とで違うようだ。

Q.どのようにして子供の親権は決められるのですか?

A.父親に親権を与えなければならない決定的な理由が無い限り通常は母親に与えられます。子供の国籍は決定要因ではありません。

Q.親権に関する合意を実施するには?

A.外国で行われた親権に関する合意は日本で自動的には効力を発しません。親権の無い親が米国から日本に子供を奪取した場合には、親権者が引き渡し請求を日本の裁判所にすることが出来ます。

via 日本での離婚 | 在日米国大使館・領事館

上記にあるように、米国から日本に子供を連れ去られた場合は、親権者は引き渡しを『日本の裁判所に』請求する必要がある。これがいかに大変なものか分かるだろう。
日本では一般的に母親が親権を持つケースが多い。今回の富山家裁の判断のように、父親が引き渡しを求めても、息子の意思や母親の親権についての日本の価値観を覆すのは容易ではない。
(但し富山家裁は、母親を監護者としては認めていない。一方で父親の米国人男性による引き渡し請求は退けた)

 

日本は2014年にハーグ条約を締結している。ハーグ条約の概要については外務省のWEBサイトを参考にして欲しい。

ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)|外務省

ハーグ条約の基本的な仕組みとしては、片方の親が子供を連れ去った場合、

  • 子を元の居住国へ返還することが原則
  • 親子の面会交流の機会を確保

となっている。これはもちろん、日本で離婚した際、片方の親により外国へ子供を連れ去られた時に対処することも想定されている。

 

最後に筆者から一言。まずかわいそうなのは子供だ。彼の人生はどうなっているのだ。法や条約も大事だが、彼が安心して教育を受け、十分な食事を摂れる環境を守ることが親の役目だ。

母親がなぜ日本に連れて帰ったか。米国で働きながら子育てすることはできなかったのか。
父親は息子と母親(日本在住)を引き離すこととなる可能性についてはどう思うのか。
父親も母親も、最後は親の判断で離婚をした。息子はその影響で振り回されている。父親、母親の個人的な事情もあるのだろうが、これ以上息子にとって精神的に負担となることは避けて欲しい。

2ちゃんねる反応をチェックしてみよう

米国人父親への子供引き渡しを退ける判断 ニュースについて、以下2ちゃんねるより。

 

20:

>>1
アメリカでは夫の妻に対する暴力は親権に影響しないからな

日本女と結婚しようなんつーアメリカ男は
「日本女は男に従順」だと思ってる負け犬パワハラ野郎しかいないから

ドメスティックバイオレンスで離婚

親権はアメリカ人夫に

納得いかない日本女が子供連れて日本に帰る

このパターンばっかり

 

26:
勘違いしてる書き込みがあるけど>>1は息子の立場を重視した判決だからな
この手の裁判は日本は昔から子供第一主義だから

 

34:
>>26
アメリカでは息子の立場を重視したうえで
アメリカで父親と暮らせと判決が出るんだよ

 

36:
>>34
それとは別の裁判なんだけどまさか理解せずに書き込んでるとか?

 

28:
>>24
>>1を読むと父親は監護者と書いてるから親権者は母親だろうな

 

3:
息子の意思に任せろよ

 

7:
>>3
それが一番だわな

 

8:
もう息子も13なら自分で判断できるだろ

 

10:
日本は母親重視だからな
アメリカじゃ経済状況重視で子育てはベビーシッターでもいいから父親の権利が大きい

 

13:
なんの為に法改正したんだろな

 

14:
子供が自分の意志で選択できるのは18になってからだったかな
ただ、これって親権に関する米国の法律がどこまで、どの程度、日本で有効かって話じゃないのかな
家裁ごときの判決で決着のつく問題とは思えない

 

18:
この裁判官に聞いてみたい
ハーグ条約施行前と後で判決は変わるのか否か?
クランキー通信解説 記事によると、母親の日本人女性が日本へ息子を連れて帰ったのが2010年。ハーグ条約締結は2014年。

 

27:
息子が帰りたくないといってるならしゃーない

 

29:
>>27
そういうこと
ただしアメリカは違うんだよね

 

43:
日本もハーグ条約に加盟してるんだよな
家裁は国際条約を無視できるのか

 

http://asahi.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1504891131/

 

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