国連総会演説・安倍首相誕生日お祝い【トランプ大統領「シンゾーおめでとう!」サプライズ】・NY証券取引所で安倍首相スピーチ アベノミクスの実績

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安倍首相が9月20日に行ったNY証券取引所での経済スピーチ。そして国連総会での一般討論演説。

日本のメディアが殆ど報じない為、国民が知るべき情報が知らされていない。なのでクランキー通信がまとめた。どういう内容だったかを参考にして欲しい。

第72回国連総会における安倍内閣総理大臣一般討論演説

以下は安倍首相の国連総会での一般討論演説だ。

後に米国トランプ大統領がサプライズで安倍首相の誕生日を祝ってくれたエピソードも載せてある。そちらを読みたい方は、こちらをクリックだ。

では、以下が一般討論演説である。長いので、特に重要な部分を色付けしてある。

 

議長、御列席の皆様、本日私はまず、SDGsの実施に懸ける、我々の情熱をお話ししようと思っていました。

国内の啓発を図る工夫にも、御紹介したいものがありました。
いわゆるWe-Fi、女性起業家を、資金で支える計画が、私個人や、日本政府にとって、なぜ重要か。ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)のことを、私は、日本ブランドにすると言っています。本年12月、我々は東京で、UHCを主題に、大きな会議を開きます。

語るべきことの、リストは長い。
法の支配に対する、我々の貢献。パリ協定に忠実たろうとする、我々の決意。世界のインフラ需要に対し、質の高い投資をもって臨む、我々の政策。また、日本が、どこまでも守りたいものとは、フリーで、リベラルで、オープンな国際秩序、多国間の枠組みであります。
正にそれらを守る旗手・国連に寄せる世界の期待は、いよいよ高い。ならばこそ、安保理を、時代の要請に応じ、いち早く、変革すべきなのです。変革のため、日本は、友人たちと努めます。

安保理常任理事国として、世界平和に積極的役割を果たすのが、日本の変わらぬ決意だと、私は、主張するつもりでありました。
けれども私は、私の討論をただ一点、北朝鮮に関して集中せざるを得ません。

 

9月3日、北朝鮮は核実験を強行した。
それが、水爆の爆発だったかはともかく、規模は、前例をはるかに上回った。

前後し、8月29日、次いで北朝鮮を制裁するため安保理が通した決議2375のインクも乾かぬうち9月15日に、北朝鮮はミサイルを発射した。
いずれも日本上空を通過させ、航続距離を見せつけるものだった。
脅威はかつてなく重大です。眼前に、差し迫ったものです。

我々が営々続けてきた軍縮の努力を、北朝鮮は、一笑に付そうとしている。不拡散体制は、その史上、最も確信的な破壊者によって、深刻な打撃を受けようとしている。

議長、同僚の皆様、この度の危機は、独裁者の誰彼が大量破壊兵器を手に入れようとする度、我々がくぐってきたものと、質において次元の異なるものです。北朝鮮の核兵器は、水爆になったか、なろうとしている。その運搬手段は、早晩、ICBM(大陸間弾道ミサイル)になるだろう。

冷戦が終わって二十有余年、我々は、この間、どこの独裁者に、ここまで放恣(ほうし)にさせたでしょう。

北朝鮮にだけは、我々は、結果として、許してしまった。
それは我々の、目の前の現実です。
かつ、これをもたらしたのは、対話の不足では、断じてありません。

 

対話が北朝鮮に、核を断念させた、対話は危機から世界を救ったと、我々の多くが安堵(あんど)したことがあります。一度ならず、二度までも。

最初は、1990年代の前半です。当時、北朝鮮がなした恫喝(どうかつ)は、IAEA(国際原子力機関)など、査察体制からの脱却を、ちらつかせるものにすぎませんでした。しかし、その意図の、那辺を察した我々には、緊張が走った。幾つか曲折を経て、1994年10月、米朝に、いわゆる枠組み合意が成立します。

核計画を、北朝鮮に断念させる。その代わり我々は、北朝鮮に、インセンティブを与えることにした。
日米韓は、そのため、翌年の3月、KEDO(朝鮮半島エネルギー開発機構)をこしらえる。これを実施主体として、北朝鮮に、軽水炉を2基、つくって渡し、また、エネルギー需要のつなぎとして、年間50万トンの重油を与える約束をしたのです。これは順次、実行されました。

ところが、時を経るうち、北朝鮮はウラン濃縮を次々と続けていたことが分かります。
核を棄(す)てる意思など、元々北朝鮮にはなかった。
それが、誰の目にも明らかになりました。発足7年後の2002年以降、KEDOは活動を停止します。北朝鮮はその間、米国、韓国、日本から、支援を詐取したと言っていいでしょう。

インセンティブを与え、北朝鮮の行動を変えるという、KEDOの枠組みに価値を認めた国は、徐々に、KEDOへ加わりました。欧州連合、ニュージーランド、豪州、カナダ、インドネシア、チリ、アルゼンチン、ポーランド、チェコそしてウズベキスタン。北朝鮮は、それらメンバー全ての、善意を裏切ったのです。

 

創設国の一員として、日本はKEDOに無利息資金の貸与を約束し、その約40パーセントを実施しました。約束額は10億ドル。実行したのは、約4億ドルです。

KEDOが活動を止め、北朝鮮が、核関連施設の凍結をやめると言い、IAEA査察官を追放するに及んだ、2002年、2度目の危機が生じた。

懸案はまたしても、北朝鮮がウラン濃縮を続けていたこと。

そして我々は、再び、対話による事態打開の途(みち)を選びます。
KEDO創設メンバーだった日米韓3国に、北朝鮮と、中国、ロシアを加えた、六者会合が始まります。2003年、8月でした。その後、2年、曲折の後、2005年の夏から秋にかけ、六者は一度合意に達し、声明を出すに至ります。

北朝鮮は、全ての核兵器、既存の核計画を放棄することと、NPT(核兵器の不拡散に関する条約)と、IAEAの保障措置に復帰することを約束した。
その更に2年後、2007年の2月、共同声明の実施に向け、六者がそれぞれ何をすべきかに関し、合意がまとまります。北朝鮮に入ったIAEAの査察団は、寧辺(ヨンビョン)にあった、核関連施設の閉鎖を確認、その見返りとして、北朝鮮は、重油を受け取るに至るのです。

 

一連の過程は、今度こそ、粘り強く対話を続けたことが、北朝鮮に行動を改めさせた、そう思わせました。実際は、どうだったか。

六者会合の傍ら、北朝鮮は2005年2月、我々は、既に核保有国だと、一方的に宣言した。

さらに2006年の10月、第1回の核実験を、公然、実施した。

2度目の核実験は、2009年。結局北朝鮮は、この年、再び絶対に参加しないと述べた上、六者会合からの脱退を表明します。
しかもこの頃には、弾道ミサイルの発射を、繰り返し行うようになっていた。

 

議長、同僚の皆様、国際社会は北朝鮮に対し、1994年からの十有余年、最初は枠組み合意、次には六者会合によりながら、辛抱強く、対話の努力を続けたのであります。

しかし我々が思い知ったのは、対話が続いた間、北朝鮮は、核、ミサイルの開発を、諦めるつもりなど、まるで、持ち合わせていなかったということであります。
対話とは、北朝鮮にとって、我々を欺き、時間を稼ぐため、むしろ最良の手段だった。
何よりそれを、次の事実が証明します。

すなわち1994年、北朝鮮に核兵器はなく、弾道ミサイルの技術も、成熟に程遠かった。それが今、水爆と、ICBMを手に入れようとしているのです。
対話による問題解決の試みは、一再ならず、無に帰した。

何の成算あって、我々は三度、同じ過ちを繰り返そうというのでしょう。

北朝鮮に、全ての核、弾道ミサイル計画を、完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な方法で、放棄させなくてはなりません。
そのため必要なのは、対話ではない。圧力なのです。

 

議長、同僚の皆様、横田めぐみという、13歳の少女が、北朝鮮に拉致されて、本年11月15日、ついに40年を迎えます。
めぐみさん始め、多くの日本人が、いまだに北朝鮮に、拉致されたままです。
彼らが、一日も早く祖国の土を踏み、父や母、家族と抱き合うことができる日が来るよう、全力を尽くしてまいります。

 

北朝鮮の核、ミサイルの脅威に対し、日本は日米同盟によって、また、日米韓3国の結束によって、立ち向かいます。
全ての選択肢はテーブルの上にあるとする米国の立場を、一貫して支持します。

その上で私は、北朝鮮に対し厳しい制裁を課す安保理決議第2375号が、9月11日、安保理の全会一致で採択されたのを、多とするものです。それは、北朝鮮に対する圧力を一層強めることによって、北朝鮮に対し、路線の根本変更を迫る我々の意思を、明確にしたものでした。
しかし、あえて訴えます。北朝鮮は既に、ミサイルを発射して、決議を無視してみせました。決議は飽くまで、始まりにすぎません。

核、ミサイルの開発に必要な、モノ、カネ、ヒト、技術が、北朝鮮に向かうのを阻む。北朝鮮に、累次の決議を、完全に、履行させる。全ての加盟国による、一連の安保理決議の、厳格かつ全面的な履行を確保する。

必要なのは、行動です。北朝鮮による挑発を止めることができるかどうかは、国際社会の連帯にかかっている。残された時間は、多くありません。

 

議長、御列席の皆様、北朝鮮はアジア・太平洋の成長圏に隣接し、立地条件に恵まれています。勤勉な労働力があり、地下には資源がある。
それらを活用するなら、北朝鮮には経済を飛躍的に伸ばし、民生を改善する途があり得る。そこにこそ、北朝鮮の明るい未来はあるのです。

拉致、核、ミサイル問題の解決なしに、人類全体の脅威となることで、拓ける未来など、あろうはずがありません。
北朝鮮の政策を、変えさせる。そのために私たちは、結束を固めなければなりません。

ありがとうございました。

第72回国連総会における安倍内閣総理大臣一般討論演説|首相官邸

トランプ大統領が安倍首相の誕生日を祝うサプライズ

「ハッピー・バースデー、シンゾー!」

 

安倍首相は9月21日生まれである。国連総会出席の為、ニューヨーク滞在中に63歳の誕生日を迎えた。

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今年の安倍首相の誕生日は、米国のトランプ大統領に祝ってもらった。日米韓会談中、トランプ大統領がサプライズでお祝いをしてくれた。

下の画像には、誕生日のお祝いとしてケーキが用意されている様子が写っている。安倍首相は照れている。こういう時に日本人はつい照れてしまうのだが、楽しむ時は思い切り楽しむのが良いものだ。左隣には河野外相もいる。

日米が友好国とはいえ、米国の大統領が日本の首相の誕生日にケーキを用意してお祝いするというのは珍しいことである。大国である米国のリーダーが、我々日本のリーダーを気遣ってくれた。これは日本人として大変ありがたいことである。

上の画像は、安倍首相がろうそくの火を吹き消している様子である。
国際情勢が緊迫する中、会談では難しい問題を話し合っていたと想定される。そんな中、安倍首相の誕生日お祝いサプライズをしてもらった。ひとときの和やかな雰囲気であっただろう。米国政府には感謝の気持ちを伝えたい。

 

トランプ大統領のことを極右だとメディアは叩いていたが、彼は思ったことをそのまま言うだけで、案外我々のような普通の人に近いのではないか。商売・取引を上手くやるビジネスマンであることは確かである。これは外交においても顕著であり、日本はより慎重に丁寧に対応すべきだ。

北朝鮮による日本人拉致事件について、国連総会の場でトランプ大統領が言及した。これは日本にとって拉致被害者救出に向けた大きな一歩となった。この件については前回のクランキー通信に詳しく載せてある。

日本人拉致事件【国連で米トランプ大統領が北朝鮮を非難】横田めぐみさん母「ありがたい」感謝 拉致被害者早期帰国へ前進、日本はこの機会を逃すな

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最後に、安倍首相の誕生日お祝いサプライズの場に、実は韓国の文大統領も同席していたことをお伝えしておこう。韓国が日米との足並みを乱し、北朝鮮への人道支援を決めたことに対して、会談の場では日米側から不快感が示されていた。

針のむしろだった文在寅大統領 トランプ米大統領と安倍首相の連携プレーにタジタジ… 「ハッピー・バースデー」で絆の演出も|産経新聞

ニューヨーク証券取引所における安倍総理の経済スピーチ

続いて、ニューヨーク証券取引所で安倍首相が経済スピーチを行ったので、そちらも紹介する。下の画像の左の男性はニューヨーク証券取引所(NYSE)のファーリー社長だ。ファーリー社長から、以下の発言があった。

「個人的に10月の総選挙での幸運を願っている。きのうのグローバルマーケットの株価は、みんなが同じ願いを持っていることを示している」

他にも、アベノミクスを評価する内容のコメントもされている。詳しくは以下のリンク先で確認して欲しい。

NY証取社長が安倍晋三首相の総選挙を“応援”?|産経新聞

首相官邸

 

では、安倍首相のスピーチを見てみよう。重要な部分を色付けしてある。

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私は政治家であってジャッジではありませんが、総立ちで迎えてくださったことを感謝申し上げたいと思います。

1年前、アーロン・ジャッジ選手の、あそこまでの大活躍を予測した人が、1人でもいたでしょうか。ルーキーながら30本を超える本塁打。80年以上前、あの、ジョー・ディマジオ選手が打ち立てた大記録を、早くも7月に、塗り替えました。誰もが困難と感じる巨大な壁も、必ず打ち破ることができる。ジャッジ選手の鮮烈なデビューは、私たちに、大きな勇気を与えてくれます。

我が国でも今月、同じく20代の若者が、大きな壁を打ち破りました。陸上100メートルで、桐生祥秀選手が、日本人として初めて、10秒の壁を打ち破り、東アジア最速の男となりました。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、期待が高まります。

 

2020年に向かって、私も壁に挑戦する。日本経済の前に立ちはだかる、いかなる壁も打ち破り、新たな経済成長軌道を描く。これこそが、アベノミクスの使命であります。

4年前、この場所で、アクションこそが、私の成長戦略だと申し上げました。その言葉のとおり、私は、この4年間、日本の経済構造を根本から改革するため、ひたすらにアクションを続けてきました。

まず、日本企業の体質を変えなければならない。コーポレート・ガバナンス改革を、私は、最も重視しています。2年前、コーポレートガバナンス・コードを策定しました。その結果、独立社外取締役を2名以上置いている上場企業は、5年前はわずか17%でしたが、今や88%になっています。

機関投資家によるガバナンスを強化するため、スチュワードシップ・コードも策定しました。既に200を超える機関が受け入れています。本年5月にもコードの改訂を行い、世界最大のファンドであるGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も含め、個別の議決権行使の結果を公表する動きが広がっています。

 

当然、国も、変わらなければなりません。
成長志向の法人税改革を進めてきました。この4年間で7%以上税率を引き下げました。本年から、我が国の法人税率は、私が、繰り返しお約束したとおり、20%台となっています。

それでも、企業がしっかりと成長したおかげで、法人税収は、私の前の政権の頃と比べて、7兆円近く増加しています。

 

さらには、内向きなマインドを捨て去り、世界の成長を積極的に取り込んでいく。
7月、EUとのEPAが大枠合意に至りました。急速な成長を遂げるアジア・太平洋地域でも、11か国によるTPPの早期発効を目指し、交渉を加速しています。
あらゆる手段を尽くし、自由で、ルールに基づいた公正なマーケットを、世界へと広げていく。日本は、これからも、リーダーシップを発揮していきます。

 

農業でも、毎年のように国会に改革法案を提出し、生産から流通まで全面的な改革を進めてきました。
農林水産物の輸出は、4年連続で過去最高を更新しています。世界に目を向けることで、若者がどんどん入ってくる産業に生まれ変わりつつあります。

世界中から優秀な人材を日本に集める。高度外国人材の受入れに、我が国では、数の上限はありません。さらに、私はその審査を10日以内に行うファストトラックをつくり、最短1年でグリーンカードが取得できる制度をつくりました。

4年前に掲げた、アベノミクスの長い改革リストを、私は一つ一つ確実に実行してきました。そのことを、世界経済を動かすウォール街のど真ん中に、4年ぶりに訪れ、皆さんに御報告できることを大変光栄に思っています。

ただ、一つ、実現していないことが実はあります。それは、4年前、この場で申し上げた、40丁目と5番街の交差点にあるホットドッグ屋台の隣に、寿司(すし)やてんぷらの屋台を並べることです。さすがにニューヨークの壁は高いと実感しました。

 

今、日本経済は、11年ぶりとなる、6四半期連続でのプラス成長。4年連続で高いレベルの賃上げが進んだことで、内需主導の力強い経済成長が実現しています。

今こそ、日本経済が抱える、もっと大きな構造的な問題、最大の壁に立ち向かうときである。私は、そう確信しています。

それは、急速に進む少子高齢化、人口減少という課題です。
人口減少の中でも潜在成長率を高めていくと同時に、人口減少の問題それ自体にもしっかりと手を打っていく。そのために、私は、生産性革命と人づくり革命という、二つの旗を掲げて、これから、全力で取り組む決意をしています。

 

一つ目は、生産性革命です。
一人一人の労働生産性を大きく向上させることができれば、賃金も上がる。人口が減少する中でも、デフレからの脱却スピードを速めることができるはずです。

先日、ボーイング777の胴体部品を製造する日本国内の工場を訪問しました。高い精度が求められる厳しい現場です。これまでは、熟練工をたくさん育成することが必要でした。しかし、ここに、最新のロボット技術を導入したら、10人の熟練工が必要だった工程が、たった1人で対応できるようになりました。
ロボット、人工知能、IoTなど最先端のイノベーションによって、ものづくりやサービスの現場が劇的に変化する。これが、生産性革命であります。

 

日本企業は、今、過去最高の経常利益を計上しています。これを、しっかりと設備や人材への投資につなげていくことが大切です。
企業が、資本コストを意識して果断に経営判断を行うよう、コーポレート・ガバナンス改革を更に前に進めていきます。

オリンピック・パラリンピックに向けて、大きな需要が生まれる2020年までの3年間が、サプライサイド改革を進める勝負のときだと考えています。
税制、予算、規制改革など、あらゆる政策を総動員することで、民間の大胆な投資を後押ししていく。これまでにない、思い切った政策を講じていく考えであります。

 

最新の再生医療技術が、世界を大きく変えようとしています。
その中で、今、北米や欧州、アジアなどの海外企業が、日本で治験をしたいと、集まるようになりました。カリフォルニアから東京に拠点を移したベンチャー企業もあります。

きっかけは、薬事法の改正です。世界で最速の承認審査制度。雑誌ネイチャーが、そう評価する大胆な制度改革を、私たちは、4年前に実施しました。
今月は、iPS細胞の技術を創薬に応用した世界初の治験が、日本でスタートしました。

医療、創薬といった産業分野で、日本は、正直申し上げて、これまで国際競争力は高くなかった。しかし、新しい再生医療技術が生まれ、それに応じた大胆な規制改革を行ったことで、日本は今、再生医療のトップランナーです。

 

考えてみてください。
4年前、レインボー・ベーグルをインスタグラムに載せるために、ブルックリンのベーグル・ストアの前に、大行列ができることを、誰が予想したでしょうか。
4年前、ここからブルックリンに出掛けるときに、地下鉄でも、イエローキャブでもなく、ウーバーを使う人がこんなに増えることを、誰が予測したでしょうか。

変化は、ある日、突然やってきます。
その、時代の変化を先取りした改革を行えば、世界の産業地図も一変させることができる。そのことを、この4年間で、実感しました。

人工知能やビッグデータなど、新しいテクノロジーを利用して、今、世界中で、新しいビジネスがどんどん生まれています。こうしたベンチャー精神あふれる人たちに、日本は、その実験場を提供したい。

フィンテックによる新しい金融サービスなど、世界初の試みをしようとすると、そもそも、どのような規制に抵触するかも予測できない。そのことが、革新的なアイデアの事業化を阻んできたのではないでしょうか。

規制のサンド・ボックス制度を創設したいと考えています。参加者限定、期間限定で、既存の規制にとらわれることなく、新しいビジネスを自由に試行錯誤できる砂場をつくる。究極の規制改革です。世界中のベンチャー精神あふれる人たちに、是非、日本に来てもらいたいと思います。

 

生産性革命とともに、人口減少へのもう一つの処方箋は、人づくり革命の実現です。
若宮正子さんという日本女性を御紹介させてください。
本年、サンノゼで開かれた、アップル社の会議に招かれました。世界最高齢のアイフォーン・アプリの開発者として、であります。

60歳で会社をリタイアするまで、パソコンに触れたこともありませんでした。その若宮さんが、81歳でアプリ開発に挑戦し、アップル社の審査を見事に通過しました。伝統的な日本人形の飾りつけを正しくできるかという、日本のお年寄りには昔懐かしいゲームです。
開発に挑んだ動機を、若宮さんは、こう語っています。シニアが楽しめるアプリがなかったから。

 

高齢化が進めば、当然、マーケットの構成も変わります。そこに新しいチャンスがある。拡大するシニア・マーケットで、そのニーズを的確に捉えられるのは、高齢者の皆さんです。
人口の半分は女性です。そのニーズに応えるためには、女性ならではの目線が、大きな力を持つはずです。

確かに我が国の人口は減り続けていくと予想されています。働き盛りの男性の数も、どんどん減っていく。そうした男性たちに過度に依存していた日本経済は、一見すると、大きなピンチであるように感じます。
しかし、女性であり、そして高齢者でもある、若宮さんの大活躍は、これは、ピンチではなく、むしろ大きなチャンスであることを、私たちに教えてくれています。

 

既に、アベノミクスは、この問題にアプローチしています。
ウィメノミクス、生涯現役の旗を高く掲げ、働きやすい環境をつくり上げてきた結果、この4年間で、女性や65歳以上の方々の就業率は、共に3%アップしました。その結果、人口は70万人減りましたが、就業者数は逆に185万人増やすことができました。
さらに、もし今、現役世代の女性の就業率が、男性並みに上がれば、それだけで、600万人の新しい就業者が誕生します。
加えて、高齢者の就業率も、同じように引き上げる。そうすれば、2050年に、日本の人口は2000万人減ると予想されていますが、就業者は、逆に、今より1000万人近く増加させることも可能です。
女性の皆さんや、豊富な経験や知恵を持つ高齢者の皆さんが、もっと活躍できる環境をつくり上げることで、人口が減ろうとも、日本は、まだまだ成長できます。

 

1950年頃を振り返れば、日本人の平均寿命は55歳から60歳ほどでした。しかし、現在は80歳を超えている。10年前に生まれた子供たちの半分は、107歳まで生きるという研究もあります。
信じられません。私は、明日、63歳の誕生日を、ここニューヨークで迎えますが、あと40年以上人生があるならば、政治家の次に何をやるかを、真剣に心配しなければなりません。先日、PGA TOURで来日したトム・ワトソンさんに、個人レッスンをお願いしましたが、もしかしたら、そのうち、シニア・ツアーで皆さんとお目にかかるかもしれません。

人生100年時代を前提に、経済社会の在り方を根本から改革していきます。アベノミクス最大の勝負であります。
まず、雇用システムの改革を進めます。

長い時間、働くことが良い、という長年の価値観は、根本から改めなければなりません。賃金などの待遇について、雇用形態ではなく、能力で評価する仕組みを導入することが必要です。

次に、社会保障制度の改革です。
これまでの社会保障は、リタイアした高齢者への給付が中心でした。これを、もっと、現役世代に振り向ける。全世代型の制度に改革していきます。

保育や介護のサービスを一層充実し、現役世代が仕事と両立しやすい環境を整えます。幼児教育の無償化も進め、子育てしやすい環境を整備します。
結婚したい。子育てしたい。こうした若者たちの希望を叶(かな)えるだけで、我が国の出生率は、すぐに1.8まで引き上げることができます。この目標の達成を、私は初めて掲げました。
全世代型の社会保障は、人口減少の歯止めともなるものです。

 

そして、教育制度の改革です。
所得の低い世帯の子供たちを対象に、真に必要な子供たちの高等教育を無償化します。大学を卒業できるかどうかで、生涯賃金は6000万円規模で違ってくる。貧しい家庭で育った子供たちが、そのチャンスを諦めずに済むよう、しっかりと投資していきます。
再教育が重要です。人生100年時代を見据えて、若宮さんは、こう提言しています。幾つになっても、実践的な職業教育を受けることができ、新しい仕事にチャレンジできる。そうした社会をつくるために、リカレント教育を大幅に充実していきます。

老いも若きも、女性も男性も、みんなにチャンスをつくる。こうした改革パッケージを、私は、人づくり革命と名付けました。その実現には、大きな財源が必要となります。しかし、日本の未来を拓くために、私は、この問題からも逃げることなく答えを出す。そう固く決意しています。

 

日本で生まれた絵文字が、昨年、MoMA(ニューヨーク近代美術館)のコレクションに加えられました。世界の最先端をいく、ここニューヨークで、現代アートとしての価値を認められたことを、誇りに思います。
僅か18年前に発明された絵文字は、一気に世界に広がり、世界中の人々のコミュニケーションを一変させました。

しかし、この、人類の共通財産とも呼ぶべき大発明が、着想からたった1か月で完成していることを知っている方は少ないのではないでしょうか。
携帯電話の黎明(れいめい)期です。煩雑なボタン操作を考えたときに、絵文字があれば、少ない文字数でコミュニケーションできるはずだ。絵文字が絶対に必要だ。その開発者の情熱と責任感が、僅か1か月で偉大な発明をもたらしたのだと思います。

本日私が申し上げた大改革を、本当に成し遂げることができるのか。疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。しかし、私は、必ずやり遂げる。あらんかぎりの政治資源を、日本の未来を拓くためにつぎ込んでいく。その覚悟は、もとよりできています。

少子高齢化、人口減少という最大の課題から目を背けることなく、日本を改革する。その情熱と責任感においては、誰にも負けない。私は、静かに、そう自負しています。

 

アーロン・ジャッジ選手は、オールスターが終わった後、大きなスランプを経験しました。敵も研究してきます。疲れもあったでしょう。
メジャーリーグにも挑戦したことのある、NBA(National Basketball Association)のレジェンド、マイケル・ジョーダン選手の言葉が、頭をよぎります。
I can accept failure. Everyone fails at something. But, I can’t accept not trying.
勝つことは困難だと思われる試合でも、ジョーダン選手は、最後の瞬間まで諦めることなく攻め続けて、幾度となくチームを逆転勝利に導きました。

私も、前を向いて、攻め続けていく。どんなに困難な課題であっても、前向きに挑戦し、必ずや結果を出していく。強い決意を持って、取り組んでまいります。

アーロン・ジャッジ選手にも、前を向いて、攻め続けてもらいたい。シーズン終盤になって、少し調子を戻してきています。ヤンキース・ファンの声援を背に、恐らくここにはたくさんのヤンキース・ファンがおられるかもしれませんが、レッドソックスを追撃して、ポスト・シーズンに向けて、大いに活躍してほしい。

そのことを祈念して、私のスピーチを終わりたいと思います。

ニューヨーク証券取引所における安倍総理の経済スピーチ|首相官邸

 

安倍首相のスピーチは以上である。

日本がどういう政策で経済成長させていこうとしているか、これは日本国民が必ず知っておくべきことだ。日本のことを、日本人が誰よりも詳しく知っていて当然だ。経済は我々の生活に密接に関わるものである。よりよい日本を作るために、経済政策に興味を持つことを心がけよう。

 

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